マンガで分かる!防府鉄工所
「月刊ベンチャーリンク」1994年3月号に掲載されたものを転載しています。
昔ながらの鉄工所のイメージを変えたいです!
弊社社長 松下文二は昔ながらの鉄工所の殺風景なイメージを変えたいと思っていました。
当時、弊社は既に全館冷房で、機械をつくる機械であるマザーマシン横中ぐり盤を10台以上保有した<ハイテク工場>に進化し、産業機器の大型部品を数十ミクロン精度で加工していましたが、外観だけは雨が降ってぬれると黒い灰色になるスレートの建物、コンクリートブロックの塀でした。敷地は2000坪ありますから目立ちます。
一歩踏み出してみて閃きました!
塀を塗ることなら簡単だと思い、90メートルの塀を真っ白に塗ってみました。(プロの方に施工していただきました)
一歩踏みだすと次のアイデアが出てきて、塀に防府天満宮の観光地のパネルや、街の人たちの笑顔の写真もはり、路上ギャラリーとなりました。(縦70cm横80cmのアルミパネルです。何十枚も更新しています)
街の人々の気持ちも工場へ近づけ、評判は上々でした。
更なるイメージアップへ
塀がきれいになった分、工場の灰色がかえってめだってしまい、建物が汚く見えることに気づき、建物も白く塗ることにしました。(建坪1000坪の建物ですから費用もずいぶんかかりました)
ペンキを塗っただけで工場のイメージががらっと変わったのですが、せっかくなので何か描いてみてはどうだろうかとう提案がありました。
人情としては、つい「防府鉄工所」と社名をデカデカと描きたいところですが、それはやっても意味がない、それこそ殺風景だと考え、街の景観を考慮し、巨大な壁画を描きました。入道雲と青空を翔ぶ真白いカモメです。
これが、大好評となり地元や全国版の、テレビや雑誌や新聞などマスコミにもたくさん取り上げられました。
壁画のまち防府となる
防府市内の企業も「よいことだからうちも」と他の企業も続々とつづき、8社となり、宇宙に浮かぶ壮大なスケールの青い地球や、森の小人たち、巨大な蝶、ひょっこりひょうたん島の仲間たち、紅の豚(ポルコロッソ)、この~樹なんの樹、などなど・・・、防府市はいまや巨大壁画の街となりました。
弊社の最初のひとはけが防府市の工場のイメージを新しいものに変えていったのです。